November 2015
開発からの返信
はじめまして。プログラマの北出です。主にFFXVの開発環境整備を担当しています。
今日は、少し前にTwitterでも紹介させて頂いたプレβ版について改めて説明させて頂きます。
プレβ版とは、今年10月末時点のFFXVの開発成果物を指します。
今回のプレβ版を通して、2つのことを達成しました。
1.「オープニングからエンディングまでゲーム全体をプレイできる状態にした。これにより開発スタッフ全員がゲームの全体像を共有できるようになった」
つまり、ここから各要素を磨いたり、遊び要素を調整したりして、ゲーム全体と、各種コンテンツを高い水準に仕上げる準備が整ったといえます。
まだテスト中で、製品版に組み込んでいない仕様もありますが、開発スタッフが全体像を把握することは、この先の工程にとって非常に重要です。
プログラマとしては、最適化に集中して取り組める状態になりましたので、成果物の魅力を最大限伝えられるよう全力を挙げて取り組みます。
2.「ゲーム前半を製品クオリティで仕上げ、最終形のプレイ感覚を確立できた」
プレイ感や見た目の水準など、あらゆる面を想定品質に到達させるために、あとどれだけ工数が必要かが明確化されました。
同時に、外部の重要なお客様などにも遊んで頂いたことで、ユーザーがどんなペースで、どんな遊び方をするかも確認できました。
技術と感覚を融合させる最終段階に入りましたので、プログラマの腕の見せ所でもあります。
是非ご期待ください!
■birugeitsu
開発お疲れ様です。引き続きよろしくお願いします。
1点だけ気になっていることがあり、解答頂けたら幸甚なのですが、、、今回言われているプレβ版というものは、PC上でエンディングまで遊べるもの、PS4上でエンディングまで遊べるもの、どちらでしょうか?
プレβ版はPC上で動作を確認しているものになります。PS4上でも動きますが、場所によってはメモリ調整等の最適化の課題を残しています。
回答者:KitadeSatoshi
■Bkumu01
開発お疲れさまです。非常に恐縮なのですが、前々から気になっていたことを質問させていただけないでしょうか。今回もPS4上で動作させる場合にメモリ調整が必要との回答ですが、過去のATRでドッジロールを追加する際の問題としてメモリ調整が挙げられました。この発言を受けて「ドッジロールを追加することすら困難なほどメモリが限界に近い」という解釈を持った方がおられることはその方にとっても不幸なことだと思います。
体験版1.0から2.0で追加されたバトル要素と今後追加される予定の要素を鑑みれば、その様なことにはならないと容易に想像できますが、正直なところドッジロール追加に関してメモリの問題が生じたという回答そのものに疑問はあります。
少しばかり補足をいただけないでしょうか。よろしくお願いします。
疑問について回答させて頂きます。使用できるメモリには物理的なサイズの制約があるため、常に多くの要素をトレードオフしながら調整します。
ある1つのリソースを入れる、入れないという判断だけではなく、そのリソースに付随して加わるゲーム要素やゲームデザインに対して、他に優先して入れるかどうかの判断を行っています。ドッジロールを追加するためには、回避を含めたゲーム性に関するすべてのリソースやプログラムをメモリに収める必要があった、ということになります。
尚、体験版に向けた開発と、今の製品版に向けた開発では、開発の進行度を含め様々な状況が異なります。当時の制限の具体的な説明が、必ずしも今当てはまるわけではありませんので、その点についてはご了承頂ければと思います。
皆様、暖かいお言葉本当に有難うございます!
開発一同、引き続き頑張ります!
回答者:KitadeSatoshi