FF15には、大小さまざまなモンスターが登場します。各モンスターの大きさを決める際に重視したのは、嘘っぽくならない説得力のある存在感。たとえ現実には存在しない巨大なモンスターでも、「こんなモンスターありえない」とユーザーに違和感を抱かれないような、納得度の高いリアリティラインを目指しました。
そのためにまずモンスターの生息地や生活サイクル、何を主食とするかなど生物学的バックグラウンドを考えるところからスタートし、そこから想定される骨格・筋肉量を割り出してそれぞれの大きさを考えました。また、知人の生物専門家に頻繁に連絡を取って「今、巨大な鳥をデザインしてるんだけど、そういう鳥ってどんな生態だろうか?」など知恵を借りることもありましたね。
よりリアルな存在感を追求するため、サファリパークまで猛獣を見学しに行ったこともあります。実際に猛獣と対峙して分かったのは、人間って危険を感じると、声にならない声が出てしまうんです。「ぅおおおっ……!」「ふぁあああっ!」とか、そんな感じの情けない声です(笑)。ライオンなどの肉食獣だけでなく、草食獣を見ても「これは間違っても人間が勝てる存在じゃないな」と実感しました。作中でベヒーモスと対峙したときなど、そのときの緊張感を感じてもらえたら成功ですね。
ちなみに、作中で一番小さなモンスターは手のひらサイズ。一番大きなモンスターは全長数キロメートル、一つの山のような大きさになります。どちらもFFシリーズには馴染み深いモンスターです。FF15 では一体どんな姿をしているか、ぜひその目で確かめてみてください。
FAINAL FANTASY XV アートディレクター